落葉の栞

埋もれてしまった良書を貪る日々

女の機嫌の直し方

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お気に入りの本を読むと必ず参考文献を読むのですが、「女の機嫌の直し方」というキャッチーなタイトルに惹かれて購入しました。2時間もあればサラッと読めるのに、脳科学の深い領域に足を踏み入れることができる一冊です。11月に映画化も予定されているんだそう。

女の機嫌の直し方という一見フェミニズム的なタイトルでしたが、その中身は男性と女性の脳の違いや考え方の違いが多くてとても楽しめる内容でした。特に少年マンガと少女マンガのくだりはウンウンと頷くばかり。

少年マンガは、才能があって誰よりも苦しんで努力して友情に厚い主人公が最後に勝利する。鬼滅の刃とかまさに「公平性と秩序と努力と戦い」で出来てるよね。

一方で少女マンガは、エコひいきの連続で何の取り柄もない少女が何の根拠もない勝ち方をする。地味なメガネっ娘の主人公に超お金持ちでイケメンの御曹司が恋をするとか、下手なバレリーナが指導者に見初められてローザンヌ国際大会に出場!?とか...少女マンガあるあるすぎて笑ってしまいました(笑)

他にも男女の違いが色々ありましたが、マーケティングに役立ちそうなものをリストアップします。

男性脳
・問題解決思考
・合理系を好む

女性脳
・共感思考
複雑系を好む

男性が好きな商品
・無駄な飾りがない
・スッキリと構造化されたもの
・機能性が美しいフォルム
・色数が少なく直線でシャープなもの

女性が好きな商品
・色数やバリエーションが多めなもの
・花模様やフリルなどの複雑な刺繍
・花束やクッキーなどの詰め合わせ
・ふわふわやキラキラ

男女の脳には生まれつき性差があるとはいえ、そもそも脳に無駄な機能なんてない。「女性はすぐに感情的になる」という批判があるけれど、それは女性がわがままだからじゃなくて、自分の安全が最優先されるから。赤ちゃんを出産した後も授乳期間が必要なので自分が健康でいなければより良い種の保存が叶わない。だから「怖い」「酷い」「辛い」など自らの安全を脅かす自体に伴う感情や「可愛い」「嬉しい」「幸せ」といった感情にも脳が強く反応するんだそうです。

今日の名言

 人工知能的アプローチの男女脳論から言えば「女は女に生まれる。そしていい女になるのだ。」